『SKY-HI / Role Playing Soldier (prod. starRo)』から考える「○○なんだから」の話
SKY-HIが昨年12月にリリースしたアルバム『JAPRISON』に収録されている『Role Playing Soldier』のMVが公開されました。
以下YouTubeの概要欄より
from Album "JAPRISON" :
Role Playing Soldier Lyrics : SKY-HI / Music:SKY-HI, starRo
Produced by starRo
Recording Engineer : SHIMI from BUZZER BEATS (D.O.C. / NEW WORLD PRODUCTIONS INC.) Recording Studio : NEW WORLD STUDIO shibuya
Mixing Engineer : starRo
starRo by the courtesy of TOY'S FACTORY INC. / MIYA TERRACE
-Music Video-
Director & Editor : Sou Ootsuki
Pixel Art : Ultimate Pixel Crew (APO・Motocross Saito・Setamo)
Animator : Yosuke Tani
ドット絵の世界観まじすごい、、くわしいことわかんないけどすんごい緻密すんごい、、Ultimate Pixel Crewの皆さんのことちょっとあとで調べてみようピクセルアートすごい
私がJAPRISONを聴いてツアーThe JAPRISONで観て、今日MVを観てどんどんこの曲が立体的になっていく過程で思うのは、
「見た目や第一印象で正しさや悪を決めつけるのは危うい、ということをポップに考えさせてくれる且つ“わかる人にだけわかってもらえればいい”というものはこの曲には無いな」
ということ、かな、現時点では。
RPGアニメ風に展開されていくこのMV、この曲は「勇者」とその敵「モンスター」その両方の気持ちを歌ってくれていて
「勇者」の
こき使ったり
金を奪ったり
通りすがりのモンスターをしばいたり
今この時も涼しい部屋で一人コントロールしてるお前のせいで俺はこの通り
や、
モンスターの
本当のところ世界征服
なんて興味ない至ってマイペース
とか言や仲間からハブか
あの日に来た真っ赤な札
嫁や子どもの無事を祈って今日も牙を剥くんだ
この「勇者なんだからこうあるべき」「モンスターなんだからこうあるべき」という当たり前に思いがちな考えを改めさせてくれる、そんなラインが印象的です。
SKY-HIは18.19歳くらいからクラブでマイクを握って、「アイドルがクラブ来やがって」というよそ者扱いと、やっと認められてきた頃にポップスシーンからは「ラップでしょ?」みたいなよそ者扱いを受けて、その両方からの偏見をひっくり返してはまた今も新たな偏見にぶつかって、それをひっくり返し続けている存在、まるで永遠オセロみたいな人生を送る、そんな人が歌うこの曲を聴いて思ったことがあって
わたしが学生の頃からずっと考えては腑に落ちなかった
「不良と呼ばれている生徒がたまに学校に来るとそれだけで先生に褒められる」
「ずっとまじめに頑張ってきた子はテストで100点を取ってもそれが当たり前だと周りに思われがち」
「大人になって丸くなったと言われる人は、社会貢献をするとそれを美しい物語のごとくメディアで褒め称えられる」
どう考えてもやっぱり納得できなくて、でもそれは一方だけの気持ちを考えていたからだったのかもしれない、その人にはその人の生活があって、愛する人がいて、愛されている存在で、自分と環境や考えの違う人の気持ちなんて自分には考え付かなかったからなのかもしれない、そう思うと少し腑に落ちた気持ちになる。
○○なんだからこうしなきゃいけない
○○なんだからこうであるべき
○○なんだからこれはしちゃいけない
○○なんだからこんなこと思ってはいけない
○○だからよく知らないけど叩いていい
無意識のうちに口に出す「○○なんだから」の危うさったらないよねと。
女の子なんだから、男の子なんだから、お兄ちゃんなんだから、お母さんなんだから、大人なんだから、子供なんだから、芸能人なんだから、
こんなこと言っちゃいけない、思っちゃいけない、これはしてもいい、これはだめ、
世の中に溢れているそういう固定概念なんてクソだなと自分の偏った考えを悔い改めたりする。
先日のライブでSKY-HIがMCで話していた「俺も人間なんだと思った」がとても響いて、ああそうなんだなと。どう考えても納得のいかなかった「○○なんだから」という息苦しさから抜け出す手がかりになるカギを手渡されたような気持ちになりました。音楽ってすごくないですか。
「正しさ」ほど曖昧で定義がしにくいものはないと思っていて、誰かの正しさは誰かにとっての悪だったりして、自分の常識は誰かの非常識で、そんなことを延々考えているとちょっと頭がパンクしそうになる、でも一つ言えるのは相手が嫌がることはしちゃいけないなということかなと最近は思えるようになった気がします。言葉にするのは簡単だけど行動に移すのはとても難しい。
音楽は最高のコミュニケーション術だとSKY-HI氏は言っていたけど本当にそうだと思います。家族、友達、恋人、どれだけ身近な人に話しても納得のいく答えが見つからないとき、大好きな音楽は自分の味方になってくれるし、自分と向き合わせてくれる存在ですわたしにとっては。音楽をたのしむときは上も下もない、フラットな気持ちになれます。
一見するとコミカルに思えるこの曲、とても奥が深い。その入口が「このMVかわいい」からでもいいところが良い。どんな難しい事柄でもまずは考えるきっかけをくれる音楽はいつもわたしの味方です。
ありがとう大好きな音楽ーーーー!!!!!!!
見た目や第一印象だけで"正しい" "間違い" を定義してしまう危うさをポップに曲とMVで考えさせてくれるのは本当に素敵だと思うの
— 𓆡(ユカだよ)𓆉 (@ppp276) 2019年4月26日
SKY-HI / Role Playing Soldier (prod. starRo) -Official Music Video- https://t.co/NekfR8yLpd
個人的にこの2曲は理不尽な思いをしたり攻撃的な気持ちになってしまったときに聴くと1回落ち着こう、と腑に落ちるやつです
— 𓆡(ユカだよ)𓆉 (@ppp276) 2019年4月26日
SKY-HI / Role Playing Soldier (prod. starRo) -Official Music Video- https://t.co/NekfR8yLpd
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